第14回日本脊椎・脊髄神経手術手技学会(JPSTSS学会)

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第14回JPSTSS学会・学術集会の開催にあたって
 

この度、第14回日本脊椎脊髄神経手技学会会長を拝命し大変光栄に感じております。学術集会の開催にあたりご挨拶申し上げます。
  本学会の基本理念は1)世界同時進行、2)診療科の垣根を取り払った率直な意見交換、3)大学の医局に縛られない個人参加、の3点であり、14年を経た今日においても、この理念は色あせず、むしろ益々その意義が高まっています。幸い近年、脊椎脊髄外科を専門とする整形外科医と脳神経外科医が共に議論する機会は徐々に増えてはいますが、全国規模で、お互いに敬意を払いつつ率直に話し合える本会は、大変貴重な存在であります。また、本会の最大の特徴は手術手技に特化した会であることです。本来、外科医にとって手術手技を習得することや新しい手技を工夫することは最大の喜びのひとつであり、”Surgical mind”をもつ医師にとって、こういったことを議論できる学会は当然最も楽しい会であるはずです。この会には、ぜひ各施設の若手の医師も多数お連れいただき、会の雰囲気を通じて手術のおもしろさを知ってもらえればたいへん喜ばしいことです。ひいては、若い医師の外科系離れをくい止めるきっかけになればと願っております。
   第14回学術集会の日程は2007年9月14日(金)15日(土)の2日間、名古屋市繁華街の中心である中区錦3丁目の名古屋国際ホテルで開催されることになりました。学会終了後は、名古屋の夜を存分に楽しんでいただけると思います。今回、主題を1)低侵襲手術手技。2)頭蓋頸椎移行部病変。3)脊髄・脊椎腫瘍。の3題といたしました。主題1) の低侵襲手術手技は、毎年本会の継続する大きなテーマとなっており、また、常に新しい手技が生まれてくる分野であり、今回も採用させていただきました。2)、3)については私の個人的な関心分野であると同時に、脳神経外科医にとって関心の高い分野でありますので、今回は整形外科の先生方のみならず、多数の脳神経外科医の参加を期待しております。招待講演として、フランスからBernard George教授、インドからAtul Goel教授という2名の高名な先生をお招きし、さらにSpine Leader’s Lecture、ハンズオンセッションにも国内外より多数の先生をお招きする予定です。   
   さて、手術手技とは切り離せない関係があるのが手術機器であります。今回は講演会場のすぐ隣に機器展示ブースを用意させていただきましたので、会の合間にメーカーの方々とも十分な情報交換をしていただく機会が持てると存じます。
   さて本学会は参加者が一同に会して議論をするのが原則でありましたが、会を重ねることに、参加人数が増え一会場による運営が困難となり、第12回より一部で2会場による開催となりました。今回は原点に戻りできるだけ一会場による運営を目指しております。そこで発表は要旨を簡潔に述べていただくことにより時間厳守をお願いします。このため、今回は抄録にキーとなる画像を1-2枚掲載していただき、予め内容が把握できるようにしました。ただし、ディスカッションには十分に時間を取りたいと考えています。
   最後に、第14回JPSTSS学会には少しでも多くの先生方のご参加をいただき、活発で、有意義な議論を通じて、多くの成果を持ち帰っていただけることを期待しております。

 


第14回日本脊椎・脊髄神経手術手技学会
会長 高安 正和
(愛知医科大学脳神経外科)