この度、第24回日本脊椎・脊髄神経手術手技学会(JPSTSS学会)学術集会を初めて新潟で開催させて頂きます。この学術集会は1994年に第1回が開催されております。整形外科医と脳神経外科医が共に自由に学際的な意見と手術手技の交換を行うことを目的として発足し、三つの独自の理念のもとにスタートしました。
すなわち、
1.個人主体の参加、
2. 整形外科と脳神経外科の集学、
3. 世界と同時進行、であります。
学術集会は手術手技に特化しており、多くの講師を招聘して新しい手術手技のHand-on sessionを行っております。第24回学術集会では、「Challenge for breakthrough !」をコンセプトとしました。日々の症例の一例一例がchallengeの連続であり、そこから新たなbreakthroughを見出していくことが、我々脊椎・脊髄外科医の使命です。
主題として、
1.脊柱変形、
2. 低侵襲手術、
3. 骨粗鬆症、
4. 外傷、
5. 感染症、
6. 腫瘍(脊椎、脊髄)、
7. 神経根障害(頚、腰椎)、
8. 新技術、工夫、
9. 手術支援、
10. 合併症(神経、血管、その他)を取り上げました。
International symposiumとしては、
1. Surgical management of Spinal deformity、
2. Surgical management and prevention of vertebral artery injury を予定しました。特に2. は、VA損傷が一旦発生すれば、頭蓋内で梗塞などの障害を起こす可能性があります。従いまして、その評価や治療に関しては、整形外科だけでは対応困難であり、脳神経外科との協力が必要になります。そこで、特にその対処法について脳神経外科の先生方に教えて頂けるものと期待しています。
海外からの招待講師としては、今のところDr. Martin Gehrchen (Copenhagen National
Hospital, Copenhagen, Denmark)からは脊柱変形をDr.Peter Vajkoczy (Charité – Universitätsmedizin Berlin , 独)からは頚椎病変についてご講演とともにInternational symposiumにも加わって頂く予定です。今後もまだ海外講師が増える見込みです。その他にも、国内の多くの先生方からのご講演があります。この学会が最新の情報と意見交換の最適の場になると確信しております。
9月下旬の新潟市は、気候も快適で、学会場も日本一長い信濃川が日本海に流れ出る港に位置しており、日本最大の島である佐渡も見渡せる絶好のロケーションにあります。また新潟は、米、水、酒(日本酒、地ビールなど)、魚介類、肉など何でも美味しく、また美人の産地として有名でもあります。昼間は学会で大いに学んで頂き、夜は飲食を堪能して頂きたいと思います。皆さまのご参加をお待ち致しております。
2016年12月
第24回日本脊椎・脊髄神経手術手技学会 (JPSTSS学会)
会長 山崎 昭義 (新潟中央病院長・整形外科 脊椎・脊髄外科センター長) |