いよいよ2001年の年が明け、新しい世紀が始まりました。この記念すべき節目の年にJPSTSSの会長に選ばれ光栄に存じております。
本学会は国内外の脊椎脊髄疾患に関心を持つ整形外科医、脳神経外科医、神経内科医、放射線科医が一同に会して、脊椎脊髄疾患の手術治療について、各々の垣根を取り外して大いに忌憚のない討論を行ない、お互いの新しい知識と情報の交換をはかり、的確な病態把握と診断に基づいた優れた術式の確立をめざしす格好の場になってきました。脊椎疾患という巨大なテーマに向かって日々臨床に、研究に研鑽をつまれている会員の皆様にとりまして本学会がさらに有意義なものになりますよう精一杯尽くしたいと考えています。
今回の主題は1)頸椎後方手術の進歩と限界2)高齢者脊椎手術の適応と限界 3)脊椎脊髄手術に有用な手技・器械の工夫とさせていただきました。頸椎後方術式として様々な脊柱管拡大術、後方instrumentationの開発と改良が行われ、後療法も格段に進歩を遂げましたが、いまだ多くの問題点を含んでいます。またいま高齢化が一段と進む中で脊椎疾患によるADL障害も大きな問題です。しかし高齢者ゆえの骨脆弱性や合併症により手術治療には限界もみえます。どこまでが限界で、問題点は何か、さらにこれらの解決法はあるかなどについて発表していただきます。さらに招待講演、サテライトレクチャー、ハンズオンセッションとして海外から約15名、国内から6名の講演者の参加者を予定いたしております。会場は京都国際会館のANNEX会場を2日間にわたって使い、内容の濃いものにしたいと思います。
今回はじめて東京を離れ京都で本学会を開催させていただきます。9月の京都はまだ暑さは残りますが、古都での散策や食事を十分に楽しむことができます。
皆様の積極的な御応募と御参加を期待しております。
2001年
第8回脊椎・脊髄神経手術手技研究会
会長 長谷 斉
(京都府立医科大学整形外科) |