今回のSTSS研究会の主題は、1.頚椎前方法-新しい試み、2.鏡視下脊椎外科です。数多い脊椎脊髄外科医の中でも、私達STSS研究会の会員は常に先進的であることを志しています。鏡視下脊椎外科は前回本研究会の主題でした。この手術法は世界的なトピックスですので、積極的な取り組みが期待され、今回も演題を募集いたします。一方、頚椎手術は今、後方法が全盛で前方法は忘れ去られそうな勢いです。頚椎の手術治療もかっては椎弓切除、次に椎間除圧固定、そして椎弓形成術と進んできました。進歩はいつも行ったりきたり螺旋形に進みます。ところで、椎弓形成術もやり尽くしたように感じるのは私だけでしょうか。そろそろ次のステップを模索する時期にきていると思います。新しい固定材料の模索、除圧しながら椎間の可動性をできる限りを温存しようという試みなど、私達が取り組むべき課題はまだあると思います。この研究会が次の時代をめざすきっかけになれば幸いと思います。
1999年2月
第6回脊椎・脊髄神経手術手技学会
会長 三井 公彦
(国立相模原病院脳神経外科) |